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【医師が解説】胸が痛い!救急外来に行くとどんな検査をされる?

こんにちは。医師2年目のアッキーです。

今日は、救急外来で「胸痛」を訴えた際にどのような検査が行われるのか、そして医師が考慮する可能性のある疾患について解説します。

目次

医師が考える胸痛で浮かぶ病気

胸痛の訴えがあると、医師は以下のような疾患を思い浮かべます。

これには、重篤なものから軽度のものまで、さまざまな病気が含まれます。

医師が考える胸痛で浮かぶ病気
・心筋梗塞・狭心症
・大動脈解離
・肺塞栓症
・食道破裂
・マロリーワイス症候群
・肺炎・長引く咳による
・胸膜炎
・気胸
・逆流性食道炎
・肋間神経痛
・心臓神経症
・胃潰瘍
・胃痙攣
・帯状疱疹
・心因性
その他、多数・・・

心臓や肺などに関わる重篤な病気からよくある軽症な疾患まで幅広くあります。

救急外来では重症な疾患を除外していき、大丈夫そうであれば翌日の開業医さんに繋げるように努めています

救急外来での検査は?

まずは「バイタル測定」と言って、体温・血圧・脈拍数・血中酸素飽和度(SpO2と言います。)・呼吸回数測定などを測定します。これらの検査は痛くも痒くもありません。

その後、胸痛であれば「血液検査」と「心電図検査」、心臓の原因が疑わしい場合には「心臓エコー検査」をすることが多いです。

心臓に何らかの異常があれば「心電図」で異常が出ることがあります。また「血液検査」では心臓を含めた全身の臓器の異常をキャッチすることができます

そして心臓に異常がありそうな場合には「心臓エコー検査」が行われることが多いです。

心臓エコー検査とは?
心臓エコー検査は、超音波を使用して心臓の動きをリアルタイムで映し出す検査です。
この検査により、心臓の大きさ、形、および心室や心房の動き、心臓弁の機能、血液の流れなどを詳しく調べることができます。
検査は通常、患者さんが横になった状態で行われ、専用のプローブが胸の表面に当てられます。
痛みはなく5分以内で終わることが多いです。

※ただし、「心臓エコー検査」は医師の力量に差が出やすく、医師によってはできない医師もいます。

多くはここまでで終わることが多いですが、バイタル測定や血液検査などで異常を発見された場合に「胸部レントゲン検査」や「CT検査」へ進むことがあります。

胸部レントゲン検査」では、肺炎・気胸、心臓や大動脈の大まかな形が分かります。

そして「CT検査」ですが、これには「単純CT」「造影CT」という2つのパターンがあります。

「単純CT」「造影CT」とは?
単純CT: これは、X線を使って体の断面画像を撮影する検査です。肺や食道、胃などの内部構造を映し出し、肺炎や気胸、その他臓器の大まかな問題を発見するのに役立ちます。

造影CT: この検査では、まず「造影剤」と呼ばれる特殊な染料を体内に注入します。(点滴からゆっくり注射していきます。)これにより、血管や臓器の一部がCT画像上で強調され、通常のCTよりもはるかに詳細に体の内部を見ることができます。
大動脈解離や肺塞栓症、さらには腫瘍や内出血などがよく分かるようになります。

ここまでの検査をすることで多くは診断することが可能になります。

しかし、狭心症発作、逆流性食道炎、肋間神経痛などなど、その時の検査で異常をキャッチできない場合もしばしばあります。

これらの検査でも異常を発見できない場合

実際には、救急外来に来院したすべての患者さんの胸痛の原因が明確になるわけではありません
(胃痙攣、肋間神経痛、胃潰瘍、逆流性食道炎など)

一部の疾患は、初期の検査では捉えきれないことがあるからです。

その場合、紹介状などをお持ち頂き、専門医受診をお願いすることもあります。

その際に、処方薬のみで翌日まで経過を見てもらうこともしばしばあります。

まとめ

救急外来では、患者さんの安全を最優先に、重篤な疾患を迅速に除外するための一連の検査が行われます。

全ての胸痛が重大な病気であるわけではありませんが、重要なのは早期の診断と適切な対応です。

何か異常を感じたら、遠慮せずに医療機関を受診しましょう。

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