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【研修医と学ぶ医学】胆嚢炎とは?症状や治療は?

胆嚢は肝臓で作った胆汁を溜めておく袋です。便の色は胆汁中に含まれるビリルビンの色を反映しています。

胆汁の通り道である胆管が詰まったりすると、便の色は白っぽくなります。

日本消化器外科学会から参照

急性胆嚢炎とは、そんな胆汁を溜めておく袋の炎症です。

中高齢の方によく起きます。ほとんどの方(90%以上)の発症の原因は胆石です。

胆石は肥満(Fatty)、中年女性(FortyFemale)、多経産(FertileFecund)、白人(Fair)の背景の方で好発します。

また胆石が胆嚢頸部や胆嚢管(胆嚢の出口)に詰まると、二次的に細菌感染を引き起こします。

原因菌として最多なのは大腸菌です。腸から逆行的に大腸菌が侵入します。

目次

症状、検査は?

症状の特徴は食後などに起こる右季肋部痛(肋骨の下あたり)、発熱悪心や嘔吐です。

脂っこいものを食べた後には起こることが多いです。

私も救急外来で、夕食後に腹痛あり&クリニックで胃カメラしたが問題なし、という方で腹部エコーをしたら微小な胆石が沢山あった患者さんを診たことがあります。

検査は触診(専門的にはMurphy兆候というものを確認します。)と血液検査(炎症反応、胆道系の反応を確認します。)、腹部エコーやCT(胆嚢が炎症を起こしているか、胆石はあるか等を確認します。)

基本的には上記の検査で診断することが可能です。

治療は?

急性胆嚢炎の根本的治療は基本的に胆嚢摘出です。

それまでの間に、初期対応として抗菌薬や鎮痛剤などによって治療します。

また胆嚢摘出は腹腔鏡下での手術になることが基本ですが、炎症が強すぎる場合などには開腹になることもあります。

その他、早期手術ができない場合、初期治療でも改善しない場合などには、経皮経肝胆囊ドレナージ(PTGBD)と呼ばれる皮膚からチューブを挿入して溜まっている胆汁を排出する治療をすることもあります。

医師国家試験で実症例の確認

medu4.comより参照

上記で説明させていただいたように、中高齢の女性、右上腹部痛、発熱、夕食後というキーワードから急性胆嚢炎が疑われます。

白血球とCRPというのは、感染症や炎症で上がる血液検査項目です。

腹部CTは一般の方は読める必要はありませんが、胆嚢内に大きい石が確認でき(画面4分割した左上あたり)、炎症が起きていること(胆嚢の壁が厚くなっています)も確認できます。

これらを持って医師は、胆石症からの急性胆嚢炎と診断します。

まとめ

急性胆嚢炎について解説しました。

夕食後に右腹痛がある!?って方は疑ってみるのも良いかもしれませんね。

以上です。ご覧いただきありがとうございました。

医学生に向けて書くものにしては簡単すぎで、一般の方に向けては難しすぎるかもしれません。

初の試みでどの層に向けて書いたらいいのか定まらず中途半端になってしまいました。

これから改善していきたいです。

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