こんにちは。研修医2年目のアッキーです。
本日は田舎の病院で研修医をしている私が感じる、「田舎の病院で研修医をするメリット」について救急外来で感じた点についてお話しします。
救急外来での体制
私の勤務する病院は病床数500床以上、2.5次救急(一部3次救急も対応)の病院です。
ですが問題なのが、医師数です。救急専門医は常駐しておらず、一般医師のみで救急外来を回しています。
一般的な500床以上の病床数の病院にいるはずの医師数の半分もいません。
かつ、基本的に全科当直の体制(外科系当直、内科系、小児科系など分かれておらず、一人の医師が全てを診ます。)です。
内科の医師も外科系の処置(縫合、傷処置、釣り針外傷など・・・)をする必要があります。
研修医の役割
そんな病院での研修医の役割は何か?というと1人の医師として診療することです。
研修医としての立場で診療はしますが、常にバックアップはついておらず(搬送数から、物理的に付くことが不可能)基本的に1年目の最初の方を除き、1人で診療することになります。
2年目の研修医がいる時には、色々アドバイスを貰いながらやります。
ドクターヘリが飛んできても、2.5-3次救急が来ても、心停止が来ても研修医がファーストタッチすることはよくあります。(本当は良くないと思いますが、実際です。)
※救急隊と飲み会をした際に、「普通は結構上の医師が出てくるような症例でも研修医の先生が出てくるから最初は驚きましたよ笑笑。」と言われたこともあります。
検査、初期診療を進めていくうちに、挿管であったり、その先の処置が必要になった場合に上級医の助けを求めます。
最初から助けを求めることができません。(というより救急医がいないため上の医師もあまり余裕がない。)
そのような病院で働くことで得られる経験
私はそんな救急外来が楽しいので長期間救急外来を回っています。
なぜなら毎日机上の空論ではない実際に経験した上でわかる課題が沢山出てくるからです。
◎あの心電図、難しかった→勉強しなきゃ
◎あの症例の場合の初期対応はあれで良かったのかな?→勉強しよう
◎あの時、もっとベストな対応あったな→次は間違えないぞ
などなど上級医の診察を漫然と見ているのと、異なり全て自分1人でやるため毎日がトライアル&エラーの繰り返しになるため日々成長を感じます。
心エコーやFASTエコーも初めは分からないながらも自分でバンバン当てていくので、どんどん上手くなりますし、循環作動薬なども自分で用量調整しながら入れていくと「この位のスピードだとこれ位の効果があるのかー」など実体験としての経験となっていきます、挿管も鎮痛&鎮静&筋弛緩薬投与→挿管まで自分でやることができるので経験値が付きます。
看護師さんのレベルが高すぎる
そんな病院で働いていると感じることとして看護師さんのレベルが高すぎる!!
ショックバイタルが来ると直ぐに太い針で2ルート確保してくれる、脳出血だと判明するとすぐに降圧薬の準備をしてくれる、痙攣止める薬剤準備の際(セルシンなど)もバッグバルブマスクも同時に準備してくれる、など、またバイタル&身体所見&心電図を見ても的確に状況判断して報告してくれます。
挿管している時にも、咽頭に唾液溜まるとすぐに吸引してくれたり、SpO2 〜%なのでまだ余裕あります〜と報告してくれたり、挿管してからもカプノメータ装着や聴診器の準備、人工呼吸器接続まで光の速度でやってくれます。
当院の救急外来はベテランさんがくる部署になっていることもありますが、非常に助かっています。
まとめ
研修医2年目の私が救急外来をしていて、田舎の病院でよかったなと思う点はなんでも経験することができる点です。
受け身になって上級医の診察を見ているのと自分で考えて診療するのでは大きく違うことも体感しました。
私は後半年間の研修が残っていますが積極的に自分からできることを増やしていこうと思っています。
私は都会出身で田舎には少し抵抗感がありましたが、実際には研修医生活においては都会の人たちより多く経験できていますし、症例の取り合いもありません。
ぜひ、都会志望の人も少しだけ田舎の病院に目を向けてみては?
以上です。本日もご覧頂きありがとうございました!
コメント