【当直】研修医の当直、怖いのか?忙しいのか?当直明けは?などについて解説

こんにちは。研修医アッキーです。

本日は研修医の登竜門でもある救急当直について、研修医2年をほぼ修了した(執筆時3月)私が解説します。

私自身、救急が好きなので、2年間の半分近くを救急ローテしていました。その経験も交えて話します。

目次

当直での研修医の仕事

当直で研修医がどこまでやるかは、はっきりいうと病院によって全く違うと言っても過言ではありません。

そして1年目と2年目でも違ってきます。

ケース1 救急救命センターで研修医はウォークインがメイン、救急車対応では雑用メイン

私の友達の高度救急救命センターで研修している友達の例ですが、研修医は基本的にウォークイン(歩いて受付してくる人)の患者がメインで、救急車対応は上級医(救急医など)が必ずファーストタッチして、カルテ書きや血液ガス採取などの簡単なことばかりやっているそうです。

交通事故などの外傷3次救急の場面では、取り付く島がないくらいの緊張感があると言っていました。

安心感はありますが、実際に自分の頭で考えてアクションするわけではないので、人によっては不満があるかもしれません。

ケース2 2次救急病院で救急車も全部見る

救急救命センターとかではない一般の市中病院では研修医が活躍する場面が増えてきます。

私の病院もそんな感じでしたが、基本的には全ての患者を研修医がみて〜帰宅させる、まで行います。

一緒に入っている指導医もいますが、お互いに忙しすぎて、各々の仕事をしている感じです。

ですが、これができるのは1年目で経験を積んだ後の2年目研修医になるので、1年目の間は2年目や指導医にくっついて少しづつやれることを増やしていきます。

実際に私自身もショック系、外傷系、CPA(ROSC含)などは1人で死亡診断まで完結させていましたし、1年目は絶対に無理だ・・・と思っていましたが、意外とできるようになります。(しっかりついてくれる先生もいますが、専門外の先生は遠くで見守る程度でした。)

ただ、いつくるか分からないので不安が強かったので最初はかなりイメトレしていました。

具体的にはACLSのフローチャートのシュミレーション、循環作動薬の使い方、緊急処置のやり方(緊張性気胸の脱気、骨髄ルート確保など)は上の先生がやっていたのを思い出してイメトレしていました。

当直明けは?

研修医に関しては、当直明けは半休である所が多いです。

友人の話を聞いても翌日は12時、13時などに終わることが多いそうです。

またローテしている科によっても異なり、私が回っていた救急科は当直明けはそく帰宅OKでした。

病院としては半休だが、指導医の塩梅によってそれより早くなるという感じです。

2年間の当直を終えての感想

実際に2年間の研修医生活をほぼ終えての当直の感想としては、1年目の最初の半年はキツかった。

1年目の後半から「まあ大丈夫か」になり、2年目になると「さらに高次元のことができるようになり」、2年目の後半になると「流れ作業」になってくる感覚でした。

私の病院のカルテには「セット入力」というものがあり、例えば「めまい処方」というセットで自分が出したい薬剤・検査などをセットとして保存することができます。そのため次回以降はその薬剤を処方したい、検査を行いたいときにはセットをコピペすれば終わりになります。

2年間で徐々にそのセット内容を増やしていくと、最後の方はほぼ全ての主訴、処方に対してセットが完成する状態になり、それをアレンジするだけになるので、かなり流れ作業でいけるようになりました。

やはり肝となるのは1年目の初めの数ヶ月です。ここを上手く先輩に聞くなりして乗り切ることができれば、あとはどうにかなります。

1年目の最初に知っておくと良いこと

具体的に聞いておくこと、知っておくこととしては以下のようなものがあります。

・看護師さんなどの名前(患者ごとに担当看護師がつくので名前を覚えないと分からないくなることも)

・救急外来で診療する流れ(どこに患者を呼ぶか?救急車はどこから入ってくるか?オーダーは誰に渡せば良いか?など)

・検査、注射などのオーダー方法(カルテの使い方)

・注射の種類と商品名(医学部だと1号駅、乳酸リンゲル液、酢酸リンゲル液などと習いますが、商品名は違います。)

・頻回に処方される薬剤(アレルギー薬、めまい薬、痰切り、咳止め、制吐薬、各種鎮痛薬、湿布、軟膏など・・・)

1年目の当直の際に勉強しておくこと

当直の際に一番怖いのが見落としです。

稀に研修医が見落としたことで心停止になって帰ってきた、という事例もあるそうです。(友人の病院であったそうです。)

学会で話したある医師は「研修医はミスはするものだよ、死なせなければ最悪大丈夫!」と言っていました。

死亡させた際は下手したら訴訟問題となるので、最低限見落としなどがないように当直の教科書は一通り読んでおく必要があります。

全て覚える必要はありませんが、1回読んだという記憶があるだけで幾分か違います。

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以前、当直の参考書についてまとめたので参考にしてください。

まとめ

最悪、患者を死なせないこと。これだけは肝に銘じる必要はあります。

ただそれ以外は救急外来という役割上、最低限のことができれば大丈夫です。

帰す場合も基本的には次の外来までつなぐことができればOKです。

ですが、そこの判断基準は最初はなかなか難しいので、最初は上の医師との相談をして少しづつ、養っていきましょう。

1年間の最初の半年を乗り切れば、後輩を見ていても大丈夫そうでした。

以上です!ご覧頂きありがとうございました。

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